いい音の太鼓をもとめて
手作業にこだわりつづけた
百十年。
創業明治27年。初代「安藤鍵次郎」により、浜松市春日町に「茗荷屋安藤太鼓店」として産声を上げました。
二代目鍵次郎の次男「賢一」が東京浅草の日本一と言われる宮本卯之助商店で修行。
戦後、西浅田の実家は焼かれて跡形もなくなり、戦後復旧が進んでも需要はなかったが「日本古来の楽器である太鼓がなくなる事はない」と信じ、いい音色の太鼓をつくるために、先代についてひたすらこの道ひと筋に打ち込み、たどり着いた結論は、手間ひまかけて手作業で丁寧につくること。
その意思・思いは、三代目「恒司」その後継者「龍」に受け継がれ先代、先々代からの製造方法をほとんど変えることなく革張りから胴づくりまでを丁寧にひとつひとつ手づくりしてます。
・製法のこだわり
機械は使用せず、革を張る人、胴を作る人と分業もせず一貫して作業し、
新しい技は取り入れる、これが現在の信頼に繋がり長年続られました。
この昔ながらの手づくりの和太鼓の命は、何といっても音色です。
微妙な音色を長年の勘と技術でつくり出していきます。
・素材のこだわり
いい音の太鼓づくりは、まず材料の手配からです。
いい音はいい素材からしか産まれない、素材を厳選して太鼓づくりが始まります。胴の木材や革の乾燥に数年から10年かかり、出来上がる太鼓の耐用年数は実に50年から100年。
「一度納めれば張替えは孫の代」と言われる品の数々。世代を超えて見据えていく代物です。
・徹底した品揃え
店では和太鼓ならすべて扱っており、長胴太鼓、大締め太鼓、団扇太鼓、桶胴太鼓…と数十種類以上。お囃子の鳴物もすべて取扱っていきます。
また、時代の変遷にともない祭り関連の商品も要望が高く、地域の要望に応えられるように、和太鼓だけではなく法被や提灯など、祭り関連の商品の充実も心がけています。
全国でも少なくなってきた太鼓専門店。
これからも、地域の伝統や風土を大切に
見つめて手作業にこだわりつづける伝統楽器を
継ぐ職人として誇りをもって取り組み、
日々太鼓づくりに努めて参ります。
- 明治27年
- 初代安藤鍵次郎 創業
浜松市中区春日町にて「茗荷屋」の屋号で太鼓作りをはじめる - 昭和22年
- 二代目安藤賢一(鍵次郎次男)が東京浅草の
老舗太鼓屋の修行を終え父の下で事業を継承 - 昭和27年
- 現在の所在地、浜松市中区西浅田に移転「安藤賢一商店」と改める
- 昭和53年
- 三代目安藤恒司(賢一次男)「安藤太鼓店」と改め事業継承
- 昭和56年
- 大須賀町教育長感謝状受賞
- 昭和57年
- 「静岡県の職人衆」杉山 正著 静岡新聞社発行
- 昭和59年
- 「浜松の名工」浜松市商工部工業課発行
- 昭和62年
- 浜松市浜北区内野に工場を設立
賢一静岡県知事賞受賞 - 昭和63年
- 法人設立「有限会社安藤太鼓店」と改める
- 平成元年
- 祭り用品の取り扱いを始める
- 平成6年
- 浜松商工会議所創立百年企業表彰
二代目健一と三代目恒司
戦後の建家
丁寧にひとつづつ手づくりされる太鼓
熟練の技を引き継いだ三代目恒司
四代目龍、三代目恒司、ベテラン職人中安
静岡県知事賞表彰
浜松商工会議所創立百年企業表彰
祭り用品も取り扱う幅の広い太鼓店へ